あなたはこれまで、あがり症を克服するために、書籍やDVD、セミナー、薬、話し方教室など、色々なことを調べたり、実際に試したりしてみたのではないでしょうか?
それなのに、今ひとつ効果を実感できず、人前で話す機会が来るたびに、いつも怖くなって不安な時間を過ごし、そして本番では手足の震えと、極度の緊張で声が出なくなってしまうということを繰り返してきてしまった。
これまで準備、練習してきたことが、全く生かされず、実力を発揮できない状況に情けない気持ちになって、もう辞めてしまいたいと考えるのも度々かもしれません。
そんな極度のあがり症の方でも、しっかり計画されたプログラムを地道に実行していくことで、あがり症は着実に改善していきます。
あがり症・過緊張・パニックの克服は、メンタルトレーニング石井塾が最も得意としている分野です。
これまで本当に多くの社会人、スポーツ選手、音楽家のあがり症を改善させてきました。
あがりを克服して、自身初のオリンピック出場を獲得した射撃選手・スケート選手もいます。
そのノウハウを全て公開しますので、ぜひ実践してみてください。
目次
まずはあなた自身のあがり症の深刻度を把握しよう
あがり症といっても、その深刻度の程度はピンからキリまであります。
問題となるのは、「あがり症かどうか?」ではなく、「どの程度のあがり症なのか?」です。
まずはあなたのあがり症の深刻度を認識するところから始めましょう。
下の設問で、自分にあてはまる項目を数えてみてください。
- あがり症であることで、 生活の様々な場面で数年以上、苦痛を感じている
- 人前(本番)では、強い動悸、多汗、息苦しさ、手足の震えが2つ以上起こる
- 会議やスピーチで固まってしまったことが何度もある
- 年に何回も、過去の失敗を思い出す夢やフラッシュバックが起こる
- 人前(本番)では、ほぼ毎回、薬を服用している
- 本番が近づくと、片頭痛、腹痛、不眠、湿疹などで体調不良を起こす
- 本番が近づくにつれ、自分でもおかしな問題行動・依存行動(過食、アルコール、余計な出費)を起こす
- あがりの場面を回避するために、多大な労力を使い続ける
- あがり症のせいで、人生がかなり制限されていると感じる
如何でしたか?
1)該当は1つ以下…軽度のあがり症
2) 該当は2-4つ…中度のあがり症
3) 該当が5つ以上…重度(極度)のあがり症
軽度のあがり症の方であれば、本を読んだり、呼吸法やヨガ、知人のアドバイスなどで、比較的簡単にあがり症は克服できることがあります。
しかし、中・重度・極度のあがり症の方は、トラウマがかなり複雑化している可能性が高く、専門家の支援を受けながら、じっくりと時間をかけて取り組む必要があります。
なぜあなたはあがるのか?そのメカニズムを理解しよう
あなたは、あがりや緊張は、自分の性格の問題、心の問題、考え方の問題だと考えていませんか?
しかし、それは間違いです。
もちろん、そこに全く問題がないわけではないでしょうが、あがり症の原因には、性格や考え方で説明できない、脳のメカニズムが働いています。
そこを理解しないと、性格を見直そう、考え方を直そう、という難しい方向に走りがちです。
ですから、まず、あがり症のメカニズムについて理解することが大切です。
あがり症のメカニズムはトラウマ反応
特定の場面や、大勢の人前で、あがり・不安・恐怖が起こる一番の原因は、過去のトラウマ(恐怖体験)にあります。
つまり、あがりはトラウマ反応(=トラウマによるストレス反応)です。
ところで、パブロフの犬の話しはご存知でしょうか?
パブロフという学者が、犬に餌を与える際に、事前に鐘を鳴らしたところ、しばらくすると、犬は鐘の音を聞いただけで、よだれをたらすようになりました。
反対に、鐘を鳴らしたあとに、電気ショックを与えるようにすると、犬は鐘の音を聞いただけで、震えて動けなくなります。
恐怖体験が条件づけられたのです。
これを恐怖条件付けといいます。
今では、このトラウマ反応=恐怖条件付けは、脳の扁桃体という部位が活性すること起こることがわかっています。
あなたのあがり(恐怖・震え)の程度は、このトラウマがどれだけ深刻化で決まってくるのです。
列車事故に巻き込まれた、殺人を目撃してしまったなど、トラウマが大きければ大きいほど、トラウマ反応は大きくなり、電車に乗れなくなったり、それどころか、電車を見るだけでも怖くなります。
トラウマ反応がまだそれほど大きくなければ、考え方を変えたり、性格を見直したりすることで、それを抑えることができます。
しかし、長年にわたり、人前でのあがりを繰り返していると、恐怖はどんどん大きくなり、さらに複雑化していき、性格や考え方ではコントロールできなくなります。
あがり症の薬に効果がある理由
また、もしあがり症が性格の問題だとしたら、薬では改善しないはずです。
しかし、あがり症は多くの場合、薬で改善します。
例えば、ベータ遮断薬を服用すれば、驚くほど、心臓のドキドキや、手の震えを抑えることができます。
服用後、強烈な眠気に襲われるなどもありますが、ビジネスマンや演奏家であれば、このような薬を飲むことも、飲まないことの悪影響を考えれば、選択肢の一つでしょう。
しかし、アスリートの場合はそうはいきません。ドーピング規制のため、このような薬を服用することは禁じられているからです。
平常心をいつでも再現できるようになろう!
つまり、あがり症は、心理の問題だけではなく、生理の問題でもあるといことです。
では、ベータ遮断薬を使えない、薬に頼りたくない場合は、どうすればいいのでしょうか?
どうすれば極度のあがり症を抑えることができるのでしょうか?
その答えは、やはり心身両方のコントロールが必要になります。
よく言われる平常心です。
軽度から中程度のあがり症の克服には、レゾナンス呼吸法を毎日練習したうえで、あがり症が起こる本番前に1分-5分ほど、レゾナンス呼吸をすることを忘れなければ、改善効果は感じられるようになるはずです。
下記に、状況目的別の応用活用法と事例を紹介します。
スポーツ
プレゼン・スピーチ
会議・面談
試験対策
あなたのあがり症は、なぜ自己流では改善しなかったのか?
軽度や中程度のあがり症の克服には、レゾナンス呼吸法を毎日練習したうえで、あがり症が起こる本番前に1分-5分ほど、レゾナンス呼吸をすることを忘れなければ、改善効果は感じられるようになります。
しかし、長年染みついたあがり症や、衝撃的なトラウマ記憶からくるあがり症は、レゾナンス呼吸だけで克服できるほど甘くはありません。
理由は様々ですが、簡単に言ってしまえば、あがり症の症状が、より深く、より複雑になっているからです。
このため、単純な呼吸法では効果が弱いのです。また呼吸法だけでなく、筋弛緩法、成功イメージ、タッピング、プラス思考、自己暗示、セルフトークなどなど、ほとんど全ての心理療法に当てはまります。
複雑に絡み合った深刻なあがり症状は、こういったシンプルなスキルや対処法で簡単に解きほぐせるはずはないのです。
もっと言ってしまえば、最初はそれほど深刻でもなかったあがり症が、どんどん失敗経験を重ねただけでなく、自己流での対処法を中途半端に行ったがために効果を感じられず、結局自分のあがり症は治らない、という間違った認知を強化して、症状を複雑にしてしまっている人もいます。
それではどうしたら良いのでしょうか?
そのような複雑な極度のあがり症の場合には、より綿密に計画された改善計画プログラムが必要です。
そのプログラムは次のようなものです。
深刻なあがり症改善に効果的なプログラムの4要素
音楽と感情の心理学という書籍は、私が音楽家向けのあがり症克服プログラムを作るうえで、とても参考にした書籍です。
海外の先進的な心理学者が執筆したもので、内容は新しいです。
この本の中で、著者は、演奏のあがり症・不安を克服するうえで有効な治療法には、4つの要素があると述べています。
これらの4要素は、一般の方のあがり症克服についても当てはまるので、紹介したいと思います。
自己査定スキル | 自分がどれだけ緊張しているかを客観的に把握する。これがないと自分が学習している対処スキルの効果がわからない。 |
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リラクセーションスキル | 生理系の興奮をコントロールできるようにする。演奏不安とは生理ストレスであり、それをコントロールできるようする具体的方法が決定的に大事である。バイオフィードバック訓練が有効。 |
認知的スキル | 演奏前や演奏中に起きる否定的な考えに対抗する。方法は多いが、具体的には、イメージ演奏や思考の言語化 |
本番で役に立つ メンタルスキル |
記スキルを身につけても、本番で使えないと意味がない。あがり症の音楽家の多くは、自分にとって何が有効かを判断する段階に達しないうちに、すぐに別の方法を試してみようとする傾向にあり、決め手となる対処スキルがなかなか身につかないのが問題である。 |
簡単にいうと、どんなテクニックも、これらの4つのスキルの枠組みの中で考えなければ、効果は限定的であり、極度のあがり症を克服するには不十分だということです。
実際、私が、これまで関わった極度のあがり症の方の多くが、自己流で、呼吸法や自律訓練法、成功イメージなどに取り組んでいました。
しかし、ほとんどが、その効果を感じることが出来ていなかったのは、変化を起こすために重要な、これらの4つの要素が不足していたからです。
努力はされていたのに、その努力の大半が無駄になってしまっていたのです。
自己流であがり症を克服することの難しさが、ここにあります。
呼吸法やその他のメソッドに真面目に取り組んだとしても、必ずしも全員が改善するものではないのです。
あがり症の深刻度チェックで、5つ以上該当するような極度のあがり症の方は、やはり経験と知識を持った専門家から、この4つの要素を含んだプログラムを集中的に受けることが、一番確実な方法だと思います。
私は2009年に、「ここ一番に強い自分は科学的に作り出せる」という書籍を出版しましたが、その前後から、極度のあがり症の方からの相談が増えるようになりました。
そして、多くの極度のあがり症の方の指導経験を重ねていきました。
あがり症を克服した人の体験記や事例紹介
石井塾ではこれまで、スポーツ、演奏、プレゼン、対人関係でのあがり症やパニックで悩み、大事な場面で、本来の力を発揮できない多くの方々へのメンタルトレーニング個人指導を行ってきました。
ここでは、社会人の体験記や事例を紹介しています。職場でのあがり症克服において、どんなことに悩んでいたのか、どんなトレーニングをするのか、そのポイント、改善後の心境などがわかるでしょう。
常に個人指導という形でクライアントと向き合ってきたので、何が上手くいくのか?どこでつまづくのか?といったフィードバックを受けながら、プログラムを改善していくことができました。
あがり症・過緊張・パニックの克服は、石井塾が最も得意としている分野です。
綿密に計画された徹底したプログラムで、極度のあがり症のために悩んでいる人が、あがり症を克服するだけでなく、さらなる成長のための好循環に入れるように支援しています。
多少の費用はかかりますが、あなたも経験豊富なプロのコーチの指導を受けて、これまで他のやり方では改善しなかったあがり症の克服にチャレンジしてませんか?
もう遠回りするのはやめて、最短距離であがり症を一緒に克服しましょう!