怒り感情がコントロールできる逆転発想のトレーニング方法

怒りや不満、イライラなどの感情をコントロールできれば、仕事やスポーツに高い集中力で取り組める。そうすれば高い成果を上げることができるし、良好な人間関係も築ける。つまり、人生はより充実する。

こんなメリットを、あなたも頭では理解していて、これまで色々な本を読んだり、巷で話題のアンガーマネジメント講座を受けてみたりしているかもしれません。

しかし、自分の思い描くようには怒り感情をコントロールできておらず、つい怒りに任せて、感情的に家族や部下にあたってしまい、何度も後で後悔したり、自己嫌悪に陥っているのではないでしょうか?

さらには、このままの状態が続くと、大事なものをすべて失いかねない…。そんな恐怖心まで抱いているかもしれません。

でもご安心ください。

もしあなたが、自分の怒りを正当化するのではなく、地道なトレーニングによって、怒り感情をコントロールすることを強く望むのであれば、私は、その解決策を提示できます。

石井塾は、このような「怒り感情」のコントロールを得意としています。あがり症やトラウマといった「恐怖感情」のコントロールも得意としていますが、実は、怒りのコントロールのほうがより簡単で、短期間で結果も出やすいのです。

これまで「考え方を変える」的なことを試してみた人には、目にはうろこの情報を提供します。そこに無理があった理由が明確にわかるでしょう。その上で、どのように取り組むべきか、また具体的なトレーニング方法についてまとめていきます。ぜひ参考にして、充実した生活を取り戻してください。

まずはそれを実現した人の声から紹介します。

怒り感情をコントロールできた人の声や事例

怒りから部下や恋人に手を上げていた青年社長が、感情コントロールのトレーニングで劇的改善した事例少し前の話ですが、九州で多角的に事業を展開していた30代後半のM社長が入塾しました。 貧しい家庭環境に育ち、中学時代、やんちゃな時...
妻から「瞬間湯沸かし器」とまでいわれた部長は、どのように怒り感情をコントールしたのか?Mさんは50代男性、超大手外資の役員一歩手前の上席部長です。 入塾のきっかけは、直属の役員との関係が悪く、感情面で起伏が出てしまい...

子供に対して、一方的な口調で押しつけることがなくなった。落ち着いて観察できるようになると、子供もこちらの発言に対して身構えてしまっていることがわかった。それでは何を言っても素直に受け取れないはずだった

部下との打ち合わせのさい、つい熱くなってしまい、高圧的に感じさせてしまっていたことがわかった。平常心でいられるようになると、より率直な意見交換ができるようになった。

娘から「お父さん、変わったね」と言われた。そして、「私も変わらなきゃ」と話してくれた。これまでは娘を変えることばかり考えていたが、発想が全く逆だったことに気づかせてもらった。

理性で怒りをコントロールするには限界がある

怒り感情のコントロールは「アンガーマネジメント」という心理学の一分野であり、たくさんの書籍だけでなく、最近では協会や団体もあります。

数年前、「怒らない技術」という本がベストセラーになりました。

この本やアンガーマネジメントの主流は、怒りは「性格や考え方から生まれるもの」。だから、怒らないためには、考え方を変えよう、性格を見直そう、こういう生き方をしようというアプローチです。

また、怒ることは何もプラスを生み出さないものだから、理性的に考えましょう、と提唱するのです。

このような理性的なアプローチは、怒り感情がそれほど大きくない人にとっては、有効な選択です。しかし、感情が悪循環を起こし、怒り感情が甚大でないほど大きくなってしまっている人にとっては、あまり役に立ちません

多くの人がここで悩み、苦しんでいます。人間は理性的な生き物ですが、ときには感情が理性を超過してしまうのです。他の人は理性でコントロールできているのに、なぜ自分はできないのだろうか?自分には何か人間的な欠陥があると思ってしまう人もいます。

なぜ感情は理性を上回ってしまうのでしょうか?実はそのメカニズムは解明されています

怒り感情中、血流が減少し、脳は働かない状態に陥いる

恐怖や怒りという感情が起きているときに、実は本当に、私たちの脳は働かない状態になっているのです。これはあがりやパニックで悩む人であれば誰もが経験していますが、いわゆる頭が真っ白になる、というものですが、それと同じことが起こっているのです。

神経心理学から解説すると、怒りの状態にある時、私たちの心拍や自律神経は乱れます。それが毛細血管の収縮に影響を与えるので、理性や思考をつかさどる前頭前野への血流が悪くなるのです。

脳の栄養は酸素と糖分であり、それを運ぶのが血です。血の流れが悪くなるので、脳はエネルギーを十分に使えず、本来の働きができなくなるのです。だからこそ、少し頑張らないとできない理性的なプラス思考などはどこかにいってしまい、感情的な発言をしてしまいます。そして、身体が落ち着き、脳血流が回復し、脳の働きが戻るようになって、あなたは「またやってしまった」と後悔するのです。

つまり、強い怒り感情にあるときに、理性や思考に頼るのは難しいということです。怒りが小さければ、まだ頭は働きますが、怒りが大きければ大きいほど、頭が働かなくなるのです。

この神経メカニズムこそが、理性やプラス思考で怒り感情をコントロールするのに限界があるという理由です。

感情は思考から生まれのではなく、身体から生まれる

そもそも感情とは何でしょうか?感情は考え方の産物でしょうか?それとも??

現在の心理学は、「感情は思考から生まれる」という考えが主流です。つまり、ある出来事を認知することで、悲しい、辛い、いらいらするなどの感情が生まれるという考え方です。

しかし、それ以前から「感情は身体から生まれる」という理論もあります。

「悲しいから泣くのではない。泣くから悲しいのだ」という言葉を聞いたことがありませんか?つまり、体を震わして、涙が出ている身体の状態が、悲しいという感情を生み出すという考え方です。

あなたはどちらだと思いますか?

その回答は、感情の種類によって異なる、です。感情といっても色々なものがあるからです。

例えば、恥とか失望といった感情は、人間ならではのもので、より思考に近い感情です。しかし、怒りや恐怖といった感情は、より動物的で、身体に影響を受けるのです。

実際、怒りや恐怖の場面では、あなたの心拍数は必ず上昇し、体は震え、汗をかきます。心拍数が高ければ高いほど、体の震えが大きければ大きいほど、あなたの怒りや恐怖感情は大きくなります。

反対にいえば、これらの身体反応が小さければ、あなたの怒りや恐怖感情も小さくなります。これは動物でも同じことです。

このように逆転的に考えると、怒り感情をコントロールには、身体反応をコントロールすればよいのです。それができるのは人間だけですが、ここが納得できれば、あとはそれをどうやるのか?という話になります。


参考:『感情の科学 心理学はどこまで感情を理解できたか?』(誠心書房1999)


『生存する脳 心と脳と身体の神秘』(講談社2000)


『エモーショナル・ブレイン 情動の脳科学』(東京大学出版会2003)

身体反応=怒り感情のコントロール (1)レゾナンス呼吸法

怒りや恐怖感情というのはストレス反応です。ストレス反応には、心拍数上昇、発汗、震えや硬直などが起こりますが、一番わかりやすいのは心拍上昇でしょう。

心拍は自律神経によってコントロールされています。つまり、心拍のコントロール=自律神経のコントロールであり、ひいては怒り感情のコントロールにつながるのです。

心拍や自律神経をコントロールできる、一番簡単でお勧めな方法が、呼吸法です。

私が提唱しているレゾナンス呼吸法は、簡単でシンプルなだけでなく、呼吸トレーニングの効果を確認できるツールも使えます。次のページにやり方をまとめていますので、参考にしてください。

レゾナンス呼吸法で、いつでも平常心を再現できるようになろう!レゾナンス呼吸法TMとは、塾長が提唱し、商標登録している呼吸法のやり方です。 海外の医学・生理学・スポーツ心理学の論文に記載されて...

にわかに信じられないかもしれませんが、あなたが地道に毎日これを30分続けていけば(10分×3回)、あなたの怒りはそれだけで減少します。騙されたと思って2週間続けてみてください。ただし、正しく行うのが前提です。その意味では、下の記事で紹介しているツールを使うのもありでしょう。

呼吸法BFSを使えば、レゾナンス呼吸の効果を「見える化」して、正しくトレーニングできる!呼吸法BFS(バイオフィードバックシステム)とは、専用センサーであなたの心拍数を測定し、それを即時にパソコンやスマホで表示するシステムの...

近年、ヨガや瞑想といったものも流行っていますが、これらも怒り感情のコントロールには効果的です。しかし、レゾナンス呼吸法の利点は、ヨガや瞑想よりも、ずっと簡単なことです。それでいて、個人差はあるものの、ほぼ同等の効果を期待できます。

身体反応=怒り感情のコントロール (2)イメージトレーニング

次にお勧めなのが、イメージトレーニングです。

イメージトレーニングのやり方は多数あるのですが、前述のとおり、怒り感情にあるときには、脳は働きにくい状態にあるので、あまり複雑で、脳に負荷がかかるイメージは現実的ではありません。

しかし、普段からイメージトレーニングをしっかりと行っておけば、脳は鍛えられ、より効率的に働くことができるので、怒り感情中でもイメージができるようになることもあります。

具体的にどんなイメージを行うかですが、まずは上記のレゾナンス呼吸の記事にあるような感謝イメージや、のんびりリラックスできる風景や体験から始めるのが良いでしょう。

ずれにせよ、ヨガや瞑想、呼吸法、イメージに共通なのは、思考に意識を向けるのではなく、自分の内面や身体感覚に意識を向けましょう、ということです。そして、それを継続していけば、自分の身体感覚にとても敏感になれます。それどころか、自在に調整できるようにもなるのです。

トレーニングを正しく重ねれば、心拍数はここまでコントロールできる!

下記のグラフをご覧ください。これは奥さんから「瞬間湯沸かし器」と呼ばれていた塾生Mさんにイメージトレーニングを指導をしていたときの心拍数変化のグラフです。トータルで9分間測定しています。

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イメージへの集中状態にあるとき、心拍数は、平均73拍くらいまで上昇しています(これはこれで凄いことです)。しかし、7分過ぎのところで、私が集中力の解除を指示したところ、一気に心拍数が低下しています。つまり、自分の中でリラックスすることを意識しただけで、実際に心拍数が10以上下がっていることがわかります。

そして、 リラックス状態を1分間維持した後、再度、集中状態に入るように指示したところ、再度心拍数は10拍以上あがりました。これまでの1年半のトレーニングにおいて、Mさんは、これだけ自在に心拍数をコントロールできるようになっています。

ちなみにトップアスリートは20-30拍程度の変化までコントロールできるようになります。

これを「かっとなったとき」にもできるようにすれば良いのです。

実際に、職場や家庭で、かっとなってしまったときには、心拍数はかなり上がっています。そんなときには、これまで説明してきたとおり、プラス思考に頼るのは難しいので、むしろ、普段から、心拍数を落とせるスキルを身につけておき、実践するほうが、私は現実的だと思うのです。

まあそもそも、こういったスキルが身についた時には、感情的にかっとなること自体が激減しており、性格や考え方も、自然と変わっていることがほとんどです。

これまで、巷にあふれている「考え方を変える」アプローチで、怒り感情をコントロールできないと感じている方は、ぜひ実践してみてください。

短期間で怒りをコントロールできるようになるひと、ならないひと

このページの文頭でもお話しした通り、私はこれまで、怒り・イライラのコントロールで入塾してきたほぼ全員を短時間で変化させてきました

これは嘘や誇張ではないです。

どうしてほぼ全員が短時間で怒りをコントロールできるようになるかというと、そもそも怒りのコントロールを目的として入塾してくるひとは、本を読んだり、ネットサーフィンしているだけの人よりも、圧倒的に変化へのモチベーションが高いからです。

このページにたどり着いたとしても、大多数の人は「これなら変われるかもしれない!」と期待感を感じつつも、ほとんどアクションを起こさずに、いつの間にか記憶の彼方に消えてしまいます。

これでは変わりようがありません。

このままだと自分の人生がもったいない、大切な人を傷つけてしまう…。だから絶対に変わらないといけない。そのためには時間もお金も惜しまない!

そんな人たちなのです。

婚約者の浮気がきっかけで、怒り感情がコントロールできなくなっていた看護師の劇的改善before and afterメール怒り感情のコントロールができず、婚約者、同僚、家族との関係に悩んでいた30代前半の看護師Wさんの事例を紹介します。 入塾時にもらっ...

きちんと動機付けされ、石井塾のサイトの内容を理解でき、行動力を伴った人たちに、正しいトレーニング方法を指導し、経験豊富なコーチが個別にサポートすれば、それは間違いなく変化が起こるものです。必ずそうなる方程式なのです

もうこれ以上遠回りしたくない、最短距離で改善させたい!という方は、多少の費用(12万円~)はかかりますが、石井塾で本格的で、パーソナルな指導を受けることを検討ください。

そして、怒り感情がコントロールできるようになることで、そのエネルギーを仕事やパフォーマンスに向けることができるようになったり、人間関係・家族関係の改善につながっていくのを実感してください。

事例でも紹介している会社役員や看護師のように、あなたの人生がより充実するはずです。

お試し入塾相談で第一歩を踏み出してください。

入塾相談のお申し込み入塾相談は、短期集中コースの受講を検討している方を対象に、塾長自ら、じっくりとお話を伺い、あなたの抱える課題が、石井塾のトレーニングで解...

追伸:塾長が対応できる人数には限りがありますので、申込時期によっては、お待ちいただくか、お断りしなければならないことがあります。どうぞご了承ください。