Mさんは50代男性、超大手外資の役員一歩手前の上席部長です。
入塾のきっかけは、直属の役員との関係が悪く、感情面で起伏が出てしまい、仕事に影響を与えてしまっていたことから、感情のコントロールを目指してのことでした。
また、かなり熱心に取り組んでいる趣味のゴルフにおいても、メンタル面での課題を認識していたこともありました。
奥さんからも「あなたは瞬間湯沸かし器」、つまりすぐにかっとなる癖があることも指摘されていたそうです。
実は、石井塾をネットで見つけたのは、Mさんの怒りっぽさに困っていた奥さんでした。些細なことにも、すぐに怒り出すので、一時期、真剣に離婚を考えたり、1カ月以上も家庭内別居の状態になっていたこともあったそうです。
奥さんから事前に問い合わせを受け、効果が期待できるのか?どうすればMさんが受講してくれるのか?などをメールで打ち合わせしていました。
M部長がかなりのゴルフ好きということもあり、石井塾には多くのプロゴルファーも通っているなどの実績を上手く伝えれば、本人も今、仕事で困っていることもあるので、受講を決意してくれるのではないか?というアドバイスをしたところ、うまく奥さんが、M部長を説得してくれたようで、お試し相談にやってきたのです。
奥さんが、根は良い人、というように、大企業の部長とは思えないほど、なかなか気さくな感じの方でした。
効果が出るかどうかは、毎日与える30分程度の呼吸トレーニングを地道に続けられるか次第と伝えたところ、毎日、腰痛対策としての体操も30分はしているので問題ないとのことでした。
入塾して、感情コントロールの効果は3カ月くらいで出ていました。
本人いわく、理不尽な要求を突きつける役員への対処も楽になり、かっとなることはほとんどなくなったそうです。奥さんからも「変わった」といってもらえるほどだそうです。
このブログを書いているのは、入塾してから1年半が経とうとしているときですが、M部長のFacebookでは、奥さんと仲良く二人で海外旅行をしている写真などもアップされていました。
奥さんとは、M部長が入塾以降は、メールでも連絡を取ることはしていないため、M部長の変化の、奥さんの客観的評価を知ることはありませんでしたが、楽しそうな写真が何よりの変化の証拠です。
めでたしめでたしですが、ある意味、奥さんの戦略的勝利といえるでしょう。
こんな経緯で入塾されたM部長ですが、私との相性も良く、結局4年ほどのお付き合いになりました。またキャリアップの転職が成功して、今ではC○Oとして、某外資系企業で活躍されています。
ちなみにM部長が取り組んだのも、呼吸法やイメージによる、身体反応のコントロールでした。
下記のグラフをご覧ください。これはM部長がイメージトレーニングをしていたときの心拍数変化のグラフです。トータルで9分間測定しています。
集中力は「オンとオフ」が大事なので、トレーニングでは、必ずそれを繰り返します。そして、その落差を見るのです。
イメージへの集中状態にあるとき、心拍数は平均73拍くらいまで上昇しています(これはこれで凄いことです)。
しかし、7分過ぎのところで、私が集中力の解除を指示したところ、一気に心拍数が低下しています。つまり、自分の中でリラックスすることを意識しただけで、実際に心拍数が10以上下がっていることがわかります。
そして、 リラックス状態を1分間維持した後、再度、集中状態に入るように指示したところ、再度心拍数は10拍以上あがりました。
これまでの1年半のトレーニングにおいて、M部長は、これだけ自在に心拍数をコントロールできるようになっています。
ただ単にリラックスを意識しただけでは、ここまで変わりません。体を反応させる意識の仕方と、日ごろのトレーニングが大事です。
これを「かっとなったとき」にもできるようにすれば良いのです。
実際に、職場や家庭で、かっとなってしまったときには、心拍数はかなり上がっています。そんなときに、考え方を変えるのは難しいものです。むしろ、普段から、心拍数を落とせるスキルを身につけておくほうが、私は現実的だと思うのです。
まあそもそも、こういったスキルが身についた時には、感情的にかっとなること自体が激減しており、性格や考え方も、自然と変わっているものですが。
これまで、巷にあふれている「考え方を変える」アプローチで、怒り感情の起伏をコントロールできないと感じている方は、ぜひ石井塾の門をたたいてください。