今週のNHKの情報バラエティ番組「ためしてガッテン」は、<認知症&受験に勝つ!脳フル回転する昔遊び>という特集でした。
その前半で、昔遊びとして、最近、愛好家が増えている「けん玉」をしているときの脳の活動状態を、研究者が測定しているシーンがありました。
ここで問題です。
達人がけん玉をしているとき、脳の中でも、思考や集中をコントロールする、いわゆる前頭前野では、血流が増えていたでしょうか?それとも減っていたでしょうか?
番組のパネリストの多くが、予想を裏切られていましたが、達人がけん玉をしているとき、前頭前野の血流は減っていたのです。
反面、素人では、血流は増加していました。
そして、番組では、達人のけん玉中に、前頭前野の血流が減っている状態の脳を、<集中(ゾーン)脳>と呼び、素人の前頭前野の血流が増加している時の脳を<活性脳>と呼んでいました。
先日、当ブログ『正しい集中力の鍛え方』で、前頭前野を使った集中は<作業集中>であり、ゾーンやフローの集中とは違うと書いたことを、別の形で説明しています。
はたから見ると、二人とも、同じように、集中してけん玉をしているのですが、実は、脳は違う働きをしていることがよくわかる番組だったと思います。
ただし、達人も、ある状況下では、前頭前野が活性します。
再放送は、11月5日(水)16時05分からあるようですので、興味がある方は、録画してご覧になってください。
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20141029.html
NHKオンデマンドでは、いつでも見られるようです(有料)。
正直、後半は、かなり無理がある番組構成だったような気がします・・・。タイトルから離れて、飛ぶ紙飛行機の作り方、になっていました。
ためしてガッテンは、最近こういったのが多いですね。
うつや認知症予防として、昔遊びはいいかもしれません。
ただ、もともと高いレベルにいて、さらに自分のパフォーマンスを少しでも高めたいという人にとって、昔遊びが、どれだけ役に立つのか?いうのが、正直な感想です。
目新しいことをやれば、確かに脳は一時的に活性化しますが、それは一時的に過ぎないので。