テニスの錦織圭選手が出場した、ATPツアーファイナル準決勝をテレビ観戦した方も多いのではないでしょうか?
正直、プロテニスに、4大大会以外、ツアーファイナルという制度すらあることを知りませんでしたが、それは、日本人にとっては、本当に遠い道のりだったからでしょう。
そこに到達した錦織選手は、まさに快挙なのでしょう。過去数十年の、日本人のプロアスリートの最高峰に到達したと言っても過言ではありません。
試合自体は、第一セットを圧倒され、もうダメかなと思ったのもつかの間、ジョコビッチ選手が、簡単なボレーミスをしてから、あれよあれとと自滅し、第二セットを取り返しました。
第三セットの1ゲーム目、勢いづいた錦織選手は、ダブルゲームポイントとなったにもかかわらず、小さなミスを重ねてしまったことが、致命傷となり、そのあとは、あっという間に負けてしまいました。あそこでブレークできていれば・・・。観戦していた日本人がみんな思っていたことでしょう。
ところで、テレビ解説では、おなじみの松岡修三氏でした。彼が使っていたのが「スーパー・ゾーン」という言葉。
ツアーファイナルの予選で、錦織選手が相手を圧倒したときに、入った状態だそうです。大げさな表現を得意としている松岡氏ならではの言葉です。
ゾーンでいいのに。そのうち、ウルトラ・ゾーンとか、ハイパー・ゾーンとか、新しい言葉が生まれてきそうです(笑)。
そもそも、ゾーンという言葉はスポーツ界に特有の表現であって、一般的にはフロー(体験)といいます。
ちなみに、錦織選手が、テニス留学していたIMGアカデミーでは、週に1-2回、メンタルコーチとのセッションがあったようです。そして主に取り組んでいたいのは、イメージトレーニングだったようです(ソースはNHKのスポーツドキュメント「アスリートの魂」)。
錦織選手は、最終セットまでもつれ込んだ時の勝率がすごく高いそうなのですが、その理由を、私は、きちんとイメージトレーニングで準備できているからではないかと予想しています。
こういった準備ができているからこそのスーパーゾーン(フロー)なのでしょう。
でも、日本人のメジャー大会制覇が、近いうちに実現するかも知れません。個人的にも、あの漂漂とした感じも好きなので(ガンバの遠藤選手も)、ぜひ頑張ってほしい。