BMXという自転車競技に取り組んでいるH君が、先日の全日本選手権でジュニアタイトルを獲得しました。これで来年の強化指定は確定的で、ワールドカップなどへの参戦が可能になります。
去年の全日本では無名の選手でした。そのH君が、どのように変化、成長したのか、最も間近で見ていた母親に、その感想記をお願いして、書いてもらいました。メンタルトレーニングは、本人ではなく、母親が必要性を感じて、K君に勧めたからです。
自転車競技をやっている息子の母です。
息子は都会育ちで、穏やかな性格なのは良いのですが、大きな大会、ここ1番という時に緊張のあまりミスをしてしまったり、レースを途中で諦めてしまったりと、メンタル部分が弱い様に思えたので、私がメンタルトレーニングに通わせてみようと思ったのが、入塾のきっかけでした。
ネット検索すると、メンタルトレーニング指導していただける所はいくつかありましたが、石井塾は書いてあることがしっかりしていることと、家から近く通いやすいということで選びました。
本音では、大切な息子をみていただくということに不安はありましたし、本当に結果が出るのか半信半疑でした。
でもまずは通わせることにしました。
入塾後しばらくして、トレーニングは全て以前に増してやる気が出た様子で、レースでは積極的な展開、引かない走りが出来るようになってきたのかな?と思えました。諦めがあったところが、最後まで粘り強くなったところがあるかと思います。
そして、何回か通わせているうちに大阪国際という大きな大会を迎えました。そこではじめて年代別で準優勝し、はじめて表彰台に立つことができました。その後のインドネシアでの国際レースでも、3位に入り表彰台に立つことができました。
話しを聞くと、レース中、息子のすぐ前を走っている選手が転倒することがスローモーションで見えたり、大きなコブを超えなくてはならないプロセクションで自分だけの道が見えて、4人ぐらいの選手を抜くという不思議な事が起きたそうです。注記:これがフロー(ゾーン)です
これも石井塾での呼吸法やイメージトレーニング、自分の中でのルーティンなどの指導があったからだと思います。
そして、コロナ禍の中で、8カ月ぶりに行われたのが全日本選手権でした。3月以降、試合が全くないなか、フィジカルトレーニング、食生活、スプリントその他、調整、照準を全日本に合わせて参りましたが、石井先生にもオンラインセッションなどで細かなご指導いただき、勝てたことの無かった選手にも勝つことができ、全日本選手権で優勝することができました。
息子が全日本を優勝出来たことにより、改めてメンタルトレーニングがいかに重要であると痛感いたしました。
石井先生、本当にありがとうございました。
息子のH君はBMXレーシングという、坂道やジャンプ台などが設営されたコースでの順位を競う自転車競技に取り組んでいます。オリンピック競技です。そして、11月の全日本選手権ジュニアカテゴリ(18歳以下)で見事優勝しました。
その下のカテゴリでも一度も優勝したことがないH君の優勝は、かなり驚きをもってむかえられたようです。
しかし、私も近くでずっと見ていて、彼の成長は本当に素晴らしいものだったので、十分にそのチャンスはあると考えていました。
このBMXレーシングという競技は、レース中の「駆け引き」がかなり重要になります。私にとって、はじめての指導だったのですが、これまでバイク、競輪、競艇、ショートトラック(スケート)など、レース中の駆け引きが大事な競技をしている多くのトップアスリートへの指導経験から、BMXで表彰台に上るためには、何が重要なのかが、ある程度すぐにわかりました。
そして、その重要なことへの準備が十分にできていないことも、H君とのセッションでわかったので、基本の呼吸法を教えた後は、その準備の仕方を教えたところ、すぐに大阪国際という大会での成績に結びついたのです。
そうなれば、ジュニア選手たちは、がぜんやる気を取り戻して、練習にも熱が入ります。そして、さらに良い結果につながります。
「ここ一番に強い自分は科学的に作り出せる(2009)」拙書より
こういった良い循環がすぐに作れたので、H君はその後も順調に成長し、番狂わせで全日本ジュニアカテゴリ優勝をつかみ取ったのでした。
私にとっても、中高生アスリートはこうやって成長するんだな、というのを再認識できた指導体験でした。
この優勝は、頑張っているのに結果がでない息子の弱点に気づき、早めに埋めようと、思い切って行動を起こした母親のファインプレーの結果だったと思います。
https://ishii-juku.jp/juniorelite.html