『トップガン』は、トム・クルーズ主演で1980年代に大ヒットした映画です。
近年、その続編『トップガン・マーヴェリック』も製作され話題を呼んでいます。
オリジナルでは、海軍の自信満々のエリートパイロット達が、『海軍戦闘機戦術教育プログラム(通称:トップガン)』での挫折や友情を通して成長していく姿を描いています。
私は中学生の時に、トップガンを映画館の最前列で観ましたが、そのド迫力に圧倒された記憶がありますし、なかなかの感動ストーリーです。
実はトップガンには、FXトレーダーが自分を成長させる上で、とても重要なヒントが含まれています。
なぜならトップガンで行われていた訓練方法が、戦闘機パイロットだけでなく、FXトレーダーの成績向上につながるからです。
このページでは、なぜトップガンでの訓練で成果が上がるのかについて、学習科学・パフォーマンス学の観点から解説していきます。
努力を続けているのに、今一つ勝ちきれない、成長が止まっている、と感じているFXトレーダーにとって、非常に有益な情報ですので、ぜひ参考にしてください。
トップガン設立の経緯と、そのプログラムの驚くべき成果
映画を見た人であれば、トップガンがエリートパイロット養成所であることは知っているでしょう。
しかし、なぜアメリカ海軍にトップガンが設立されたのか?そして、そのプログラムの驚くべき成果についてはあまり知られていません。
トップガン設立はベトナム戦争のさなかの1968年。
当時、アメリカ海軍のパイロットは、ミグ戦闘機を操る北ベトナム軍に対して、ドッグファイトで「1機失うたびに2機撃墜」していました。
しかし、半年後には、それが1機になりました。
つまり、優位性がなくなり、力はほぼ同等になってしまったのです。
この現状を打開するために、アメリカ海軍が設立したのがトップガン。
パイロットに効果的な操縦法を教育し、ドッグファイトの勝率を上げることが最大の目的でした。
実際、映画の中でも、訓練でドッグファイトを繰り返して場面が何度もあったかと思います。
トップガンプログラムの成果は凄まじく、1970年から3年の間にアメリカ海軍は、戦闘機1機を失うごとに、平均12.5機の北ベトナム機を撃墜しました。
つまりパフォーマンスは約12倍になったのです!
同じ時期のアメリカ空軍の撃墜率はほぼ1対1で変わらなかったため、その違いはパイロットの教育方法、つまりトップガンの効果であることは明白で、アメリカ空軍もすぐに、似たようなプログラムの構築に着手しました。
驚異的な結果を叩き出したトップガンの秘訣は何だったのでしょうか?
トップガンで行われていたことは実にシンプルで、映画でもあったように、教官たちとの実戦(ドッグファイト)を行い、そのあとすぐにデータ(教訓)がフィードバックされ、次回に向けて準備する。
つまり、「実戦→フィードバック→事前準備」を徹底的に繰り返していたのです。
これがパイロットの能力を圧倒的に引き上げたトップガン教育のエッセンスなのです。
FXトレーダーの成長に、トップガン教育を応用しないのはもったいない!
トップガンは、戦闘機パイロットの能力開発プログラム。
しかし、その特徴を理解してしまえば、どんな学習にも応用は可能です。
私は長年、コーチングを生業とし、多くのアスリートや音楽家、ビジネスプロフェッショナルにかかわってきました。
そして、色々な分野で、このトップガン教育の経験を重ねてきました。
今、私はトレーダー教育にこそ、このトップガン効果をうまく活用できると考えています。
なぜならトレーダーの成果は、全てトレード履歴として、データが残るからです。
なぜその取引をしたのかを、あとでチャートも含めて客観的に振り返ることができます。
そして、そこに第三者が加わることができるのです。
トップガン教育で重要なのが振り返りです。
この振り返りが主観的だけになってしまうと、正しく振り返ることができず、次の準備が難しくなります。
戦闘機パイロットの訓練でも、全ての操縦履歴がデータ化され、必ず振り返りで利用されました。
徹底的な振り返りこそがパフォーマンス向上の秘訣です。
将棋や囲碁では、対局終了後に必ず「感想戦」という振り返りを、対局者が一緒に行います。プロ棋士や上級者ほど、この「感想戦」をとても大事に行っているのは、速やかに実戦を振り返ることこそが、一番の学習になることを理解しているからです。
フィードバック(振り返り)を、どこまで徹底的にやれば良いのか?
あなたはこれまでどのようにトレードの勉強をしてきたでしょうか?
雑誌や書籍?それともセミナー?
Youtubeにも優れた動画が沢山あります。
どんなに知識を詰め込んで、トレードを重ねたとしても、これらの学習方法だけでは、なかなか安定して勝てるようにはなりません。
なぜなら、このようなインプット重視の学習では、トップガン教育における最も大事なエッセンスである「実戦→フィードバック(振り返り)→事前準備」が欠如しているからです。
このなかでも「振り返り」こそが、パフォーマンス向上の肝なのです。
実際、多くの勝ち組トレーダーは、この振り返り(検証)の重要性を強調しています。
このような情報は多いので、真剣で真面目なトレーダーは検証に多くの時間をかけていると思います。
なかには検証マニアみたいなトレーダーもいて、過去20年分のデータを検証したとかいうひとも大勢います。
しかし、それでも成績は伸び悩み、勝ちきれないトレーダーも少なくありません。
理由はシンプルで、自分でできる振り返り(検証)には、限界があるからです。
人はなかなか自分の思考の枠を乗り越えることができません。
自分では一生懸命、色々なことを考えているつもりでも、実は同じところを堂々巡りしていたりすることがとても多いのです。
それは私が指導してきたトップアスリートでも起こっていました。
実戦ドッグファイトのあとに行われた教官とのセッションは「事後レポート」と呼ばれています。
このセッションでは、教官が訓練生を容赦なく詰問し、訓練中に何に気づいたか?どんな行動を取ったのか?なぜその行動をしたのか?どこで誤ったのか?どんな選択肢が他にあったのか?などをデータを元に指摘します。
そのうえで、どこを変えればよいのか?何に目を光らせるべきだったか?どんなことを考えるべきだったか?についてアドバイスします。
訓練生たちは、これらのことを頭に叩き込んだうえで、翌日またドッグファイトを行うのです。
これを繰り返すことで、徐々に教えられたことが身につき、あれこれ悩まず、自然に状況に反応できるようになっていくのです。
FXトレーダーの教官は誰が望ましいか?
トップガンでは、ベテランパイロットが教官となって、この振り返りを一緒にやります。
それによって、パイロットが自分では気づけなかった、ドッグファイト中の操縦方法や考え方のヒントを得ることができます。
では、あなたにとっての理想の教官は誰でしょうか?
それは間違いなく、経験豊富な、本物の勝ち組トレーダーです。
しかし、実際のところ、そんな本物の勝ち組トレーダーが、あなたの教官になってくれるはずがありません。
ですから、本物のFXトレーダーは選択肢に入りません。
では、FX投資塾の先生や、投資系Youtuberはどうでしょうか?
彼らは知識は豊富で、教えるのも上手いです。
しかし、本物の勝ち組FXトレーダーというより、スクールや動画収益があるから、余裕をもってトレードできているのが実際でしょう。
また彼らは、手法や考え方を教えるのは上手いかもしれませんが、そのほとんどは、不特定多数へのセミナーや商材販売がメインなので、個人ひとりに徹底的に向き合うという経験がありません。
現実的なところでは、トレード仲間と一緒に振り返るというのが良いでしょう。
トレーダー仲間とフィードバック会を週末に開き、参加者それぞれが自分のデータから振り返っていき、それをほかの参加者が突っ込んでいくのです。
優秀な仲間がいれば、それなりの効果は出ると思います。
ぜひトップガン教育のエッセンスである「実戦→フィードバック→事前準備」を徹底的に繰り返し、撃墜率(収益率)を向上させてください。
石井塾の『FXトレーダー向けトップガンプログラム』では、プロのコーチが、あなたと一緒にトレードを振り返ります。様々な角度から質問を投げかけ、ディスカッションを重ねることで、その振り返りを深いものにしていきます。
コーチはその道のプロであり、自分一人ではできない、深い振り返りを可能にします。
また学習科学・パフォーマンス学も深く理解しており、科学的な観点からの指摘も行います。
それを踏まえて、翌週の準備を重ねていくことで、あなたのトレード(手法、考え方、エントリーポイント、ポジションボリュームなど)は自ずと変わっていくものです。
また、メンタルの専門家でもあるので、次のようなメンタルスキルの習得支援も、コーチが一番得意としている分野であり、同時に鍛えることができます。
1.平常心
2.自己効力感
3.回復力
4.休息力
5.継続力
6.直感力
7.イメージ力
トップガン教育の効果を体験してみたいFXトレーダーの方は、検討してみてください。
ただし、トップガンがエリート養成所であったように、石井塾トップガンも誰でも受講できるものではないことは事前に理解ください。