- イメトレのやり方がわからない
- 上手くできている感じがしない
- イメトレの効果を感じない
- コーチの言うようにイメージできない
イメージトレーニングに興味を持ち、自己流で取り組んでみたものの、こんな理由で挫折してしまっていませんか?
でも自分を責める必要も、諦める必要はありません。
なぜならイメトレを正しく実践し、継続するのは決して簡単ではないから。
筋トレは、やるべきことが明確で、変化も分かりやすい。
だから、どんなに辛くても頑張れます。
しかし、イメージトレーニングは漠然としていて、何をどうすればよいのかわからないし、効果も感じにくいのです。
筋トレのように充実したトレーニング教本や、レッスン動画があるわけではないし、イメージ指導に長けたコーチもほとんどいません。
でも覚えておいてほしいのは、イメトレも筋トレ同様、目的別に正しいやり方があるし、正しく続ければ、そのリターンはとても大きいということです。
あなたの目標達成や成長を加速させてくれる可能性を秘めたものです。
このページでは、主にアスリートの事例を紹介していますが、ビジネスマン、演奏家、医師、パイロット、コンサル、経営者なども、様々な場面において、イメージトレーニングは役に立ちます。
この記事を参考にして、それぞれ種類の異なるイメージトレーニングのやり方、意味や目的を理解すれば、あなたは挫折することなく、イメトレに取り組み、その効果を実感できるようになるはずです。
イメージトレーニング(イメトレ)とは?
イメトレは、心理学と脳科学の知見を応用した「メンタルトレーニング」のひとつです。
体を動かさず、実際の行動や経験を鮮明に想像し、脳内で様々なシミュレーションすることを基本としています。
例えば、スポーツ選手なら試合の様子を、音楽家なら演奏の場面を想像します。
その時、ただぼんやりと考えるのではなく、できるだけはっきりと細かく想像します。
見える景色、聞こえる音、感じる触感、時には匂いや味まで想像します。
このように頭の中で練習すると、実際に体を動かしているときと似たように脳が働きます。
つまり、体は動いていなくても、脳は本当の経験をしているかのように反応するのです。
イメージトレーニングは、誰でも始められる簡単な方法ですが、効果を最大限に引き出すには、正しいやり方と継続的な実践が大切です。
イメトレの歴史と科学
イメトレは、ただの空想ではありません。
科学的な裏付けがある練習方法で、多くのプロの選手や音楽家、医者などが日頃から使っています。
イメトレの考え方は古くからありましたが、科学的な研究が始まったのは20世紀半ばころからです。
1930年代:オーストラリアの心理学者アラン・リチャードソンが、バスケットボールの選手を使って初めての科学的な実験を行いました。
そして、イメージトレーニングをした選手のフリースローの成績が向上したことを発見しました。
1960年代〜1970年代:ソ連の科学者たちが、オリンピック選手の訓練にイメトレを取り入れ始めました。
これにより、多くのメダルを獲得することに成功しました。
1980年代:アメリカでも注目され始め、NASAが宇宙飛行士の訓練にイメージトレーニングを導入しました。
緊急時の対応や無重力環境への適応に役立てました。
1990年代以降:脳科学の発展により、イメージトレーニング中の脳の活動を観察できるようになりました。
fMRIなどの装置を使っての研究により、想像しているときと実際に行動しているときの脳の活動が似ていることが分かりました。
現在では、スポーツだけでなく、音楽、医療、ビジネスなど様々な分野で活用されています。
また、VR(仮想現実)技術との組み合わせなど、新しい応用方法も研究されています。
イメージトレーニングは、イメージ技術を高める訓練
まず今、目を瞑って、10秒くらいかけて、日本の国旗「日の丸」を思い描いてみてください。
ほとんどの人は、このくらいはイメージは普通にできるでしょう。
私たちは誰でも、頭の中で何かをイメージする能力を持っています。
しかし中には、きちんとイメージできたかどうか自信がないという人や、イメージはできたけども日の丸に色がないという人もいます。
日の丸のイメージでさえそうなのだから、もっと複雑なイメージ、例えば、来週のプレゼンでスピーチしている自分だとか、ゴルフスイングだとかになると、もっと個人差は大きくなるものです。
つまり、イメージとは個人差のある能力であり、もともとイメージ能力が高いという人はいて(もともと筋肉量が多い人がいるように)、そういった人はイメージをたやすくこなすし、その効果を実感しやすいものなのです。
しかし、これまでイメージが上手くできなかったとしても、諦めないでほしい。
イメージは能力=技術であり、地道にイメージトレーニングに取り組める人であれば、必ずイメージ技術は上達します。
筋トレを正しく続ければ、筋肉量が増えていくのと全く同じで、イメトレを正しく継続的にやることで、あなたもイメージスキルを高めることができます。
来週のプレゼンを完璧にこなしているイメージが、よりリアルであればあるほど、実際にそのスピーチは成功する確率はあがるでしょう。
寝る前に来週のコンペのゴルフスイングをリアルにイメージできれば、あなたのスコアも良くなる可能性は高いのです。
さらには、様々な場面で、様々なイメージをより鮮明にできるようになり、これまでの低迷から脱出して、あなたの成長が加速するのです。
大事なことは、あなたの目的に合わせて正しく行うということです。
ここが多くの人が誤解しているところなので、詳しく説明していきます。
イメージトレーニングで期待できる効果
イメージトレーニングには多数の方法がありますが、その効果も多岐にわたります。
イメトレというと、何かを視覚的にイメージするものであり、何かひとつの目的のために行われるものと考えられがちです。
しかし、異なるイメージ法は、異なる脳内メカニズムが働いており、それぞれ効果が異なるのです。
まずはあなたがイメージトレーニングに取り組む目的は何であるのかを、これらの効果一覧から確認しておいてください。
その上で何に取り組むかが決まるからです。
(1)パフォーマンスの最適化
明確で詳細なイメージを描くことで、実際のパフォーマンス時により高い成果を発揮できます。
(2)ストレス管理
困難な状況を事前にイメージすることで、実際の場面でのストレスを軽減し、冷静に対応する能力が向上します。
(3)技術の洗練
正確なイメージトレーニングにより、実際の練習時間外でも技術を磨くことができます。
(4)自信の向上
成功をイメージすることで、自己効力感が高まり、実際のパフォーマンスに好影響を与えます。
(5)創造性の促進
イメージ力を鍛えることで、新しいアイデアや解決策を生み出す能力が向上します。
(6)集中力の強化
イメージトレーニングを通じて、長時間の集中力維持が可能になります。
(7)回復の促進
怪我や失敗からの回復過程において、ポジティブなイメージが心理的・身体的な回復を加速させます。
詳しく下記ページで紹介しています。
イメージトレーニングの種類と方法
それではここからイメージトレーニングの種類と方法について解説していきます。
イメージトレーニングと聞くと、大半の人にとっては、大会で優勝したり、最高のプレーができている自分をイメージする「実現・成功イメージ」ではないでしょうか?
実際、アマゾンで「イメージトレーニング」で検索すると、成功や実現願望に関するイメトレ本がほとんどです。
また、テレビやyoutubeなどで、トップアスリートが語るのも、成功イメージが多いです。
実現イメージも大事なイメトレのひとつですが、それだけだと実にもったいないのです。
イメージトレーニングの方法(=イメージ法)は無数にあります。
もっと様々なイメージ法をすることで、イメージトレーニングから得られるメリットも多くなります。
- 観察イメージ法
- 仮想イメージ法(シャドー)
- 実現イメージ法(成功イメージ・アファメーション)
- 運動イメージ法
- メンタルリハーサル
なお、これらのイメージ法は、私がわかりやすく区別するために命名したものもあり、必ずしも正式名称ではありません。
それぞれのイメージ法は、重なる部分もあります。
イメージ法を、どこから、どのように始めるかは、あなたの競技レベル、意欲、目的、現状のイメージ能力などで決まってきます。
まずは、それぞれがどんなものかを見ていきましょう。
観察イメージ法
日本人初のNBAプレイヤーとなったバスケットボールの田臥勇太選手は、彼が小学生のとき、当時の憧れであったマジック・ジョンソンが出場していた試合をビデオに録画し、それを自宅の居間で、何度も何度も食い入るように見ていたそうです。
そして、体育館での練習で、有名な「ノー・ルックパス」など、マジック・ジョンソンを真似たプレーを何度も繰り返し練習しました。
若き田臥選手のように、憧れの選手のプレーをDVDなどで繰り返しみたり、トップ選手の試合を生観戦したりすることも、実は有効なイメージトレーイングの一種で、私は「観察イメージ法」と呼んでいます。
あなたも、一流選手の試合を見たあとに、自分でも驚くほどの素晴らしい「動き」ができたという経験や、これまで長い間できなかった技術がスムーズにできたという経験はありませんか?
それがまさに観察イメージ法の効果なのです。
テニスのサーブ、ゴルフのスイングなど、テンポやリズムが重要な競技や技術においては、この観察イメージ法は効果を発揮します。
観察イメージ法は、ジュニアや、競技初心者にも、手軽に始められ、効果が期待できるイメージトレーニングです。
このページで紹介されている本格的なイメージトレーニングが難しい場合には、まずはここから始めてみましょう。
仮想イメージ法(シャドー)
ピッチャーが投げてくるボールをイメージしたうえで、素振りをする方法を、私は「仮想イメージ法」と呼んでいます。
このイメージトレーニングの例でわかりやすいのは、ボクシングにおける「シャドーボクシング」です。
シャドーボクシングは、ひとりで行うボクシングの練習法であり、仮想の相手に対して、ステップを踏んだり、攻撃を避けたり、パンチを繰り出したりすることです。
このような「シャドー」は、格闘技などの練習ではよく用いられることが知られています。
しかし、仮想の状況をイメージしてから自分の体を動かす、という意味では、バスケットボールにおいて、仮想の相手ディフェンスを避けてジャンプシュートを打ったり、体操競技において、これからの演技を想定して、手の動きだけを行ってみるのも、シャドーといえるでしょう。
自宅で、大事なプレゼンの会議室の中にいるイメージで、実際に声を出してやるのも、シャドーといえるでしょう。
仮想イメージ法は、このあとに解説する、本格的なイメージ法の前段階としてやることで、イメージの土台作りにもなるものです。
例えば、ピアノの演奏(指使い)をイメージできない場合には、まずはピアノの蓋の上で指を動かしてみるように勧めています。
鍵盤ではそれなりに弾けても、蓋の上や、テーブルだと指が動かなくなる人が少なくありません。
そういった人は、蓋の上で指が動かせるようになると、指を動かさなくても、頭の中でイメージできるようになるのです。
いわゆる「エア〇〇」というのも、仮想イメージ法といってもいいかもしれません。
実現イメージ法(アファメーション)
北京オリンピックの陸上400メートルリレーでメダルを獲得した朝原宣治選手は、大会後のインタビューにおいて、表彰式でメダルを受けとったときの感想を聞かれたとき、次のように答えました。
「表彰台でメダルを貰うことを何度もイメージしていたため、実際にメダルを受けたとき、現実と非現実を区別できない、なんともいえない感覚でした」
優勝している自分、表彰台に立っている自分、堂々とプレーしている自分、金メダルをつかんだ自分など、競技における目標を達成した自分をイメージする方法を、私は「実現イメージ法」と呼んでいます。
また、「アファメーション」と呼ばれることもあります。
実現イメージ法は、あなたも何度か聞いたことがあるはずです。
これは、スポーツ分野だけでなく、社会人向けの自己啓発セミナーなどでもよく使われるイメージ法で、自己暗示と、イメージを組み合わせたものです。
自己暗示がかかり易いひとを、「被暗示性が高い」と言いますが、被暗示性が高い選手にとっては、この実現イメージ法はかなり効果があります。
なぜなら、自分自身に暗示をかけて、将来の成功への自信を持てるようにしたり、厳しい練習を耐えたりするためのモチベーションにできるからです。
しかも、その効果は即効性があり、ありありと溢れるエネルギーを実感できるのです。
反対に、被暗示性の低い選手は、真面目に実現イメージ法を行っても、なかなか自己暗示がかからず、自分の変化を実感できない場合が多いのです。
しかし、被暗示性が低くても、この実現イメージ法をきちんとできれば、自分の競技目標を再確認したり、やる気を維持向上したりすることができます。
少しずつ、実現イメージ法ができるように、段階的にトレーニングすることが大切です。
運動イメージ法
今、右腕を伸ばして、肩の高さに上げてから、肘を90度に曲げてみてください。
そして、その動作を3回ほど繰り返し行ってください。
次に、目を閉じて、先ほど行った「動作」を、頭の中だけで再現してください。
如何でしょうか?
腕を動かさなくても、動かしている感覚イメージを作り出すことができたのではないでしょうか?
これが運動イメージ法です。
このような簡単な動作であれば、運動イメージ法はそれほど難しくありません。
しかし、イメージする動作が複雑で繊細になればなるほど、その運動イメージを作ることは簡単ではなくなります。
あなたの競技課題に置き換えて、やってみればわかると思いますが、複雑な動作を、リアルにイメージするには、まずはその動作が技術として、ある程度は身についている必要があります。
その上で集中力が求められます。
しかし、にわかに信じられないかもしれませんが、この運動イメージ法を地道に繰り返し行うと、あなたは実際に体を動かして練習しているのと、同じような効果が得られるのです。
このような運動イメージによる運動技能の上達効果は、厳密な実験によって証明されている事実です。
さらに今では、そのような効果が発生する脳内メカニズムも分かっています。
しかし、運動イメージ法は、そのほかのイメージ法とは異なり、繰り返されなければ効果はほぼ実現されません。
前述のとおり、集中力がないと続かないこともあり、多くの選手が、その効果を体験する前に、挫折してしまうのが現状です。
挫折してしまうのは、我慢や集中力が足りないだけでなく、運動イメージ法を行う準備ができていない場合が、ほとんどです。
自分のイメージ力に見合うレベルから始めないと、なかなか続かないのです。
前に紹介した「観察イメージ法」や「シャドーイメージ法」から始めてみるものひとつの方法です。
また、凄く時間をゆっくりにしてやることもできます。
技能系のスポーツ競技(体操、フィギュアスケートなど)の選手や、ダンサー、楽器演奏者は、とりわけこの運動イメージ法は、とても有益なものです。
運動イメージができた、運動イメージの効果を実感できた、と言えるようになるには、少し時間がかかることが多いのですが、あ
アスリートにとっては、この運動イメージ法が最重要であり、このイメージの習得を目指して、励んでほしいと思います。
運動イメージ法の効果には、「技術習得と維持」だけでなく、「怪我の予防」にも役に立ちます。
野球のピッチャーが毎日100球投げることによる、肩や肘への影響は大きいものです。
もし毎日投げるのを50球にして、この運動イメージで50球投げれば、肩と肘の消耗を防いでくれるのです。
実際に投げるよりも高い集中力を求められるので、50球のイメージで、より投球精度は高まる可能性すらあります。
野球に限らず、身体的な負荷がかかりすぎる競技に取り組むアスリートにとっても、必須のイメージトレーニングだといえます。
メンタルリハーサル
メンタルリハーサルは、本番で力を発揮するために最も重要なイメージ法です。
リハーサルという言葉のとおり、本番を頭の中でリハーサルすることです。
大事なことは、実現イメージと混同しないこと。
実現イメージは、気持ちよく最高のプレーをしている自分を思い描いて、モチベーションを高めることを目的とします。
反面、メンタルリハーサルは、起こりうるピンチの場面などを現実的に想定し、それに対しての対処や準備を頭の中で事前に行っておくことが目的です。
それによって、本番でそれが起きても冷静に対処できるようになるからです。
メンタルリハーサルは、イメージトレーニングの中でも最重要といえます。
長くなるので、別ページで説明します。
如何でしたか?
ほとんどが、どかかで聞いたことがあるイメージ法が多かったと思います。
まだまだ細かく分類していけば、イメージのやり方は無数にあるのですが、文章が長くなるので、ここまでとします。
上述したように、イメージトレーニングの効果には、ゾーン体験、モチベーションの持続、トラウマ・イップスの克服、技術習得と定着化、怪我の予防、感情のコントロールなどがあります。
それぞれの効果を実現するためには、目的に沿ったイメージ法を選択する必要があるのは言うまでもありません。
改めて、それぞれのイメージ法の解説を読んだうえで、自分にとって必要な、優先順位の高いイメージ法はどれなのか、ぜひ考えてみてください。
イメトレの事例紹介
スポーツ
トップアスリートにとっては、イメトレはもはや常識となっています。
しかし、実際には成功イメージの領域を出ておらず、まだまだやれることはたくさんあります。
アスリートのイメージトレーニング事例・体験団を紹介します。
平昌・北京オリンピック日本代表
女子ショートラック 菊池悠希さん
全日本直前のセッションでは、レースの組み立てかた、レース展開の予想について、たくさん時間を割いて、話し合いを行いました。本番を想定したイメージトレーニングのためです。このおかげで、私の頭だけでは考え付かない多くのレース展開までを想定し、それに対する準備をしっかり行って、レース本番に臨むことができました。その結果、全日本選手権では、全種目安定した成績を残して総合優勝を果たし、平昌オリンピック出場を決めました。
驚いたのはイメージトレーニングの効果でした。競技中の緊張をコントロールするために始めたイメージトレーニングですが、足の動かし方、手の動かし方、体の動かし方を意識するイメージトレーニングの指導を受けたところ、思わぬ副産物がありました。無意識に、演技の中でイメージトレーニングしたように体が動き始めたというのです。いくら口頭で教えようとしてもできなかったことが、イメージトレーニングで形になって出てきたのです。
バトントワリング 10代女性の父
会議・プレゼン
顧客への大事なプレゼンや、社内会議などで、ひどく緊張してしまったり、委縮してしまい、本来の自分の力が発揮できないことほど悔しいことはありません。
大事な場面で力を発揮するために、ビジネスマン・社会人のイメージトレーニング事例・体験談を紹介します。
演奏・舞踏
演奏家やダンサーにとっては、イメージトレーニングは宝の山です。
本当に色々な場面で、演奏家としての成長につながるイメージのやり方があります。
「緊張をコントロールして、本番で力を発揮する」はそのひとつですが、あなたの音楽を表現できるイメージトレーニング事例・体験談を紹介します。
合唱指揮者・鍵盤演奏家
田中エミさん
コンクール本番までの時間は1ヶ月と限られていましたが、レゾナンス呼吸を伴った本番のイメージトレーニングを入念に行ったところ、指が硬くなったりせずに、緊張しながらも比較的落ちついた状態でコンクール本番を終えることができ、共演者の上位入賞という結果にも貢献できたと思っています。何より自分自身にとって、これまでで一番手応えのある本番となり、自信になりました。
手術・フライト・登山・eスポーツなど
外科医は、翌日予定されている手術に対して、どのような手順や心境で臨むのか、万が一のことが起こったときには、どう対応するのか?などについて、頭の中でシミュレーションするのが当たり前になっています。
民間飛行機や戦闘機のパイロットも同じです。
近年では、eスポーツの選手たちも、予想外の展開になったときの対応を脳内でシミュレーションすることにより、より高い成果を目指しています。
試験・受験
大学入試、公務員試験、司法試験など、それまで時間をかけて勉強していても、本番でひどく緊張したり、パニックになってしまい、本来の力を発揮できなくなる人も少なくありません。
受験生がイメージトレーニングで得られるメリットは少なくありません。
緊張しましたが、落ち着いてのびのびと良い演奏ができました。今までとは違ってイメージの中で演奏している時と同じ感覚をリアルに感じられるようになりました。そのためか、本番で弾いてる時は頭の中で音楽が湧き上がって流れてきました。
音大受験生 10代女性
2018年PGAプロテスト合格
プロゴルファー 藤田雄紀さん
去年失敗した最終テストでは、絶好調だったところもあり、本番前は何も考えずに迎えました。ところが当日はただただ不安になり、気持ちがフワフワして失敗しました。今年は、先生と一緒に細かいところまで、本番をイメージし、本番に何が起きても動揺することがないように、入念に準備しました。2日目の3番ホールから「6連続ボギー」がきた時も、そんなことも起こるのではないかというイメージしていたので、動揺することなく、巻き返しができましたし、最終日の最終ホールで、これを外せば落ちるという5メートルのバーディーパットも決めることができました。結果、最終テストを1打ぎりぎりで通過する事が出来ました。