演奏の緊張やあがり症

あがり症の克服に向けて本番経験を積もう!初企画の石井塾音楽会(試演会)

10月27日(日)の午後、石井塾でのはじめての試みとして、音楽演奏に取り組んでいる塾生とOBが集まって、スタジオを借りて、それぞれ演奏を披露するための音楽会を開催しました。前半部分が、発表会形式の「試演会」、後半が振り返りやゲスト演奏、そして余興がありました。実際に試演会で演奏したのは現役塾生6名(ピアノ3名、フルート2名、クラリネット1名)でした。内訳は男性2名、女性4名。音大卒は5名でした。場所は江東区森下のレンタルスタジオ Chez Claude 。

この音楽会の企画自体は、もう3年くらい前から考えていたのですが、なかなかタイミングがあわず、人数が集まらないでいました。今回は小規模でしたが、とにかくまずは、1回目の音楽会の開催できたことを嬉しく思います。

なぜこういった音楽会を企画したのかというと、簡単にいってしまえば、成功体験を重ねることでしか、あがりやトラウマは改善していかないからです。これまでの経験上、本番を次から次へと抱えるプロ音楽家のほうが、あがり克服のスピードは速く、人前で演奏する機会がなかなか作れない愛好家や音楽教師は、どんなにトレーニングをしても、あがりを克服できているという実感が得にくく、私としてもジレンマを感じていました。

こういった音楽会(試演会)に参加することで、本番の頻度が上がれば、課題点も見つかり、その分、あがりの改善スピードも速くなっていくので、演奏不安を抱える音楽家・愛好家にとっては良い機会になると思っていました。そしてそれは、あがり克服の現実的な支援をしている石井塾にとっても、とても大事な意味を持ちます

当日、できるだけ本番に近い緊張感を感じてもらうために、塾生のピアノ教師からのアドバイスで、参加者同士で会話しないように促し、また試演会の開始直前は15分程度、ただ静かに黙って座って待ってもらいました。そして時間になり、司会から名前と演奏曲目のアナウンスの後、それぞれが演奏しました。演奏の様子はビデオ撮影し、撮影のための人材も配置しました。司会と撮影は、ゲスト参加してくれたプロ社交ダンサーが協力してくれました。

このような仕掛けもあり、9名の前で演奏するのでも、ほとんどの参加者は緊張を感じたそうです。思ったよりもうまく演奏できた人もいれば、思ったよりも震えてしまった人もいます。どちらの場合でも、経験を重ね、課題点を見つかれらたことは、これからそれぞれの塾生が迎える「本当の本番」において、何らかの役には立つはずです。

試演会部門が終わったら、急に緊張感が取れたようで、一気に和やかな雰囲気になりました。みんなで輪になって、ひとりずつどんなテーマを持って臨んだか、反省などをコメントしてもらいました。ちょっと悔しい演奏をしてしまった2名がリベンジ演奏したあと、ゲスト参加してくれたピアニストが「楽しい曲」を2曲演奏したり、プロ社交ダンサーが生ピアノに合わせて踊り(ワルツやスロー)を披露してくれました。

今回の企画をきっかけに、過去に入塾していた大勢の音楽家・愛好家にメールしてみましたが、今回はスケジュールが合わないけれども(音楽会トップシーズンの10月だったので)、ぜひ次回以降参加したいという声を多数もらっています。次回以降、またさらに輪が広がる可能性も高いです。

この企画は、あがりを克服するための機会を提供するものですが、同時に、参加者が音楽を楽しむための場であり、同じような課題を抱えている(抱えていた)、音楽好きな人が交流し、お互いの発表会やリサイタルなどにも足を運ぶような関係が進んでいけばとも思います。

また、今回は社交ダンスペアがゲスト参加しましたが、コンテンポラリーやフラメンコをやっている塾生・OBからも、日程が合えば参加したいとのコメントを頂いているので、今回同様、音楽とダンスのコラボもできればと考えています。

時間の許す7名で、二次会で近くの中華料理店へ。お酒も入ったりして、そこではより個性がさらけ出せたようで、なかなか盛り上がり、あっという間の2時間でした。

参加者の声

数年ぶりに石井さんに声をかけていただき、演奏会に参加する形で石井塾に復帰しました。今回の音楽界では、一人一人が、自分の課題に一生懸命取り組んで、努力している姿を目の当たりにして、自分も頑張らなくてはと、改めて思いました。そして、同じ演奏者として、同じ悩みを持つ仲間同士と話しをすることも大変有意義な時間でした。また、数年ぶりに復帰した石井塾は、以前いた頃よりも、さらに多くの練習メニュー、アイデアがあり、毎回のレッスンは、学ぶべきことがたくさんあります。次回の演奏会に参加するのを楽しみにしています。ありがとうございました。

Hさん(男性・フルート)

音楽会の本番では、あがりが何度も押し寄せるのを必死で落ち着つかせ、何とか弾いた、でも何とか弾けたことに満足してしまっていたのですが、演奏動画頂いて、客観的に見て聴いてみると、改めてこの曲を魅力的に弾くことにはなんと遠いのだろう…と思いました。本当にあがりから解放されて、心穏やかに音楽の森を歩き、思索するように弾けたら幸せだろうなぁと思いました。そのためにもっと自分と向き合わなければ…と思いました。貴重な気づきの機会をいただき、ありがとうございました。

Kさん(女性・ピアノ)

私はこの試演会で大きく変われたことがあります。それは人の演奏の聴き方と、自分の演奏の評価の仕方です。これまでは、人の演奏を聴いてもマイナスな事ばかりが耳に入ってきてしまい、聴いていてストレスに思う事が殆どでした。それは、自分の演奏に対しても同じで、完璧な演奏をしないと満足出来ず、今の実力は考えず、また失敗、また出来なかった、と言う本番の積み重ねがあり、常に自信が無かったんだと思います。それは練習の段階でも一緒でした。ですが、先生のご指導とトレーニングの甲斐あって、自分の実力をしっかりと物差しで測れるようになり、〝良かった面〟を受け入れられるようになりました。他の人の演奏も〝良い所〟を自然と探しておりプラスな気持ちで聴けて本当に心が穏やかでした。このような特別な機会をいただけてとても感謝しています。ありがとうございました。

Mさん(女性・クラリネット)

あがり症を克服したく、今までは場馴れするばいいかと何度か人前での演奏はしていましたが、回数を重ねるだけでは克服できませんでした。石井塾に入塾し、呼吸法やイメトレの練習をした上でという意味では初めての音楽会に出させていただきました。成果はあるのかと半信半疑で、今までとは違った緊張感もありましたが、やはり頭の中で曲がイメージできていたことが自信になり、今までよりは落ち着いて弾けたと思っています。今後もイメトレを続けながらさらにステップアップできたらと思います。

Mさん(女性・ピアノ)

準備期間の限られた中で、本当に弾けるのだろうか、という不安はありました。しかし、先生に教えて頂いた呼吸法と、ただ安心するための練習ではなく脳科学に基づいた合理的な練習方法とイメージトレーニングで、乗り切ることができました。お陰さまで、成功体験を重ねることができ、今まで避けてきた難曲にも、またチャレンジしたい、という意欲と自信につながりました。また、今回、2名の管楽器の伴奏もさせて頂きました。自分と同じような悩みを持つ方と共演し、話をすることができ、新たな発見があったり、自分を客観的にみることができました。塾OBの方や、ダンサーとの交流を通して、世界が広がり、楽しい時間を過ごすことができました。また機会があれば、ぜひ参加させて頂きたいです。本当にありがとうございました!

Tさん(女性・ピアノ)

石井さま。今日は素敵な演奏会にお声がけいただいてありがとうございました!みなさんの真摯に自分と向き合う姿に、私も背中を押されました。私自身もいつも課題は目の前にあって、追われる本番の中、日々いろいろ勉強させていただいています。
こうして楽しんでお仕事ができるようになったのは石井さんのおかげです!本当に感謝しています!どうもありがとうございました!

Nさん(女性・ピアノ)OBとしてゲスト参加

音楽会プログラム

<試演会部門>

(1)Kさん(ピアノ)
シューベルト作曲;即興曲集 作品90 第3番

(2)Sさん(フルート) ※ピアノ伴奏 Nさん
ビゼー作曲;オペラ「カルメン」より 第3幕への間奏曲

(3)Mさん(クラリネット) ※ピアノ伴奏 Tさん
ドヴィエンヌ作曲;クラリネットソナタ 第1番より 第1楽章

(4)Hさん(フルート) ※ピアノ伴奏 Tさん
エネスコ作曲;カンタービレとプレスト

(5)Mさん(ピアノ)
ドビュッシー作曲;ベルガマスク組曲 月の光

(6)Tさん(ピアノ)
ショパン作曲;練習曲集より 作品10-1
作品10-4
作品10-12「革命」

<振り返り>

<ゲスト演奏&余興&リベンジ>

<懇親会>


今後も定期的に音楽会を開催していく計画でいます。

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