会社経営

メンタルトレーニングで会議の緊張を克服した一部上場企業の重役

昨年秋に経営者コースに入塾し、メンタルトレーニングを開始したSさん。グループ国内で1万人近くの社員を有する、某一部上場企業の役員です

そのSさんの入塾理由は、大人数の会議での発言となると、なぜかひどく緊張してしまうことを改善したいうことでした。CapD_8130名以下の会議などであれば、ほとんど問題ないものの、数十名を超えると、急に緊張を意識してしまうそうです。心拍が上がるだけでなく、頭のてっぺんが熱く感じられるそうです

本人は、そんなあがり症を改善したいということでしたが、私には、当初、それがあまり信じられませんでした。というのも、Sさんは、私が見る限り、とても落ち着いた方です。せっかちで威圧的な役員も大勢いますが、Sさんは、声も低いし、ゆっくりと話されます。普段、声を荒げることもないそうです。典型的な、温厚型の会社役員です。

そのSさん、今月、社長・会長を含む全役員や上級管理職の前で報告をすることになりました。本人曰く、そのスケジュールが決まっただけで、しばらく気持ちが落ち着かなくなったとのことでした。

そして、その準備として、先日のメンタルトレーニングの中で、会議での発表を想定したイメージトレーニングを行いました。また、その際、事前に準備してあった会議用資料を、実際に読み上げてもらいました(ここの部分はイメトレではありません)

その際、心拍を測定してみたのですが、下記が、その心拍変化のデータです。

hrrehearsal

イメージで自分の順番を待っている最中、および呼吸を整えているときは、それほど心拍数はあがっていないのですが、原稿を読み上げるために起立した直後から、心拍数が30以上、急上昇しています。これには私も驚きました。

また、心拍数の上昇だけでなく、実際に読み上げた声も、いつもよりも、明らかに高く、緊張がうかがえるものでした。

4ヶ月近くメンタルトレーニングしても、この状態ですから、メンタルトレーニングをしていなかったら、どれだけ心拍数が上がってしまっていたのでしょうか?また、本番ではどれだけ上がってしまったのでしょうか?

このデータによって、会議発表の直前までは、それほど緊張感は高くないものの、開始直後に一気に緊張することが再確認されたので、とにかく、開始直前から直後までの2-3分を、どのように対応するかについて、細かく指導したうえで、本番を迎えました。

そんなSさんから、会議当日、簡単なメール報告が届きました。

いつもお世話になります。
本日のプレゼンの件、お蔭様で、完璧にできました

慎重な会社役員のSさんが、「完璧」と表現したのですから、相当良かったのでしょう。

Sさんが、数十名以上の会議の直前にだけ緊張してしまうのは、恐らく、過去に何回か、同じような人数の会議において、うまく話すことができなかったという経験があるのは間違いありません。ただ、それについて考えたり、性格や考え方を見直したり、過去を分析したりしても、あがり症、過緊張の問題は解決されません。

というのも、Sさんに限らず、ビジネスで成功している方でも、あがり症にはなるからです。そんな方の性格や考え方を、あがらないために修正するところなんて少ないし、一介のメンタルコーチが口出しすべきことでもありません。

正しく、緊張状態を緩和するメンタル技術を習得していきながら、少しずつ対処できるようになっていく(=慣れていく)のが、一番の王道であると、石井塾では考えています。ただ、今回、メンタルトレーニングを始めてから、1回目のプレゼンで、「完璧」とまでいえる結果になったのは、メンタルトレーニングに対するSさんの取組姿勢が、一番大きかったのは事実でしょう。

入塾してからは、毎朝の通勤電車の中で、呼吸法とイメージトレーニングを習慣化しています。特に感心させられたのは、気分を整えるために強く勧めている感謝イメージを、亡くなった親族を含め、必ず全員に行っていることでした。こういったことはなかなかできることではありません。

メンタルトレーニングを始めてから、ゴルフの調子も上がってきているそうなので、今年は、自己ベストの更新を目指してほしいと思います。

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