演奏の緊張やあがり症

メンタルトレーニングを始めて、お弟子さんから「いつもの演奏に戻りましたね」といわれた和楽器奏者

プロの和楽器奏者であるNさんは、演奏を始めてから、とりわけ本番で緊張するということはありませんでした。

ところが、数年前、ある演奏会で、レベルの高い複数のメンバーと演奏をする機会において、自分の演奏について厳しくダメ出しされたことをきっかけに、そのメンバーがかかわる年3-4回の演奏において、過緊張に陥ってしまい、まったく自分の演奏ができなくなりました。

そのメンバーがかかわらない演奏会では、それほど問題なく演奏はできていたのですが、毎月、定期演奏していた場所において、2年位前から、緊張がひどくなり、なんとか簡単なものを、ごまかしながらやっているという状況に陥いるようになっていました。

特定の人と場所において、トラウマを作ってしまっていたのです。

レベルの高いメンバーと演奏するということは、自らの能力向上にもつながるチャンスですが、その場で萎縮してしまうと、自らのパフォーマンスを発揮できず、自信を失ってしまいがちです。まさに、この悪循環に陥っていました。Nさんは、そういった演奏機会をできるだけ避けるようになっていました。

Nさんは、以前、演奏家向けのゾーン理論を提唱している某トレーナーのグループワークを受講したことがあったそうですが、昨年秋に、石井塾の門を叩きました。入塾相談で話を聞く限り、中程度のトラウマと判断したので、少し時間がかかるけれども、症状の改善は必ず起こることを伝え、メンタルトレーニングを開始していただきました。

結果からいえば、苦手な人との演奏会が、入塾後2回ありましたが、どちらも無難に演奏することができました。ベストパフォーマンスとは言えないものの、最低限の仕事はできたと実感できたそうです。ひどいときには、本番で演奏ができず、楽器を置いてしまうこともあったことを考えると、大きな飛躍です。

また、毎月の定期演奏会においては、2か月後くらいには、自分の演奏ができるようになり、いつも同席しているお弟子さんからも、「いつもの演奏に戻りましたね」と言ってもらえたそうです。それまでは、「最近、いつもの演奏ができていないようですね」というようなことを言われ続けていたそうです(これはこれですごいプレッシャーですが・・・)。

多くの音楽家がそうであるように、Nさんは、プロの奏者とはいえ、演奏だけで食べてはいけず、お弟子さんへのレッスンだけでなく、アルバイトなども忙しくこなしながら、活動しています。そんななか、毎日のレゾナンス呼吸と各種イメージをこなしていきました。定期的なセッションにおいて、イメージトレーニングの状況を確認していますが、徐々にうまくできるようになっています。演奏時に息を使う楽器なので、呼吸よりもイメージが大事になります。

本番前のメンタルリハーサルも入念にできるようになっていました。

演奏会というのは、プロにとっては、自分の存在価値をアピールし、生きる喜びを感じることができる最大の機会なのに、それが苦痛になってしまっているということは、本当に残念なことです。

トラウマを克服しつつあるNさんは、これからは、本番でフローやゾーンを体験する機会があるはずです。その時の喜びが、彼女のさらなる成長を強く後押ししてくれるはずです。

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