メンタルトレーニングを受け始めたのは2009年12月からです。きっかけはデビュー戦で負けてしまったことでした。

デビュー戦の前から、実は石井塾を知っていました。石井先生の「ここ一番に強い自分は科学的に作り出せる」という本を読んでいたからです。

本を読んで「よしわかったぞ」と言う気持ちになって試合に臨みましたが結果は負け・・・。

本音をいえば、この試合については、負けて悔しいというよりホッとした気持ちの方が強く、試合にむけてモチベーションが上がっていなかった自分がいました。試合が終わって数日がたち、悔しさが少しずつこみ上げてきて「このままでは何も変わらないのではないか?」と感じ、思い切って実際にメンタルトレーニングを受けてみようと、お試しコースに申し込んだのです。

メンタルトレーニングを始めて、自分が変わってきたなぁと実感するまでに、実は結構時間が掛かりました。まず最初にレゾナンス呼吸と言う呼吸法を学んで、日々取り組んでいくのですが、最初の頃は呼吸に集中できなかったり、時間がとれなかったりしたのです。しかし、だんだん、慣れてきた辺りから、どこでもこのレゾナンス呼吸をすることができるようになりました。

最初に感じた効果は、練習中に、集中力が途切れてきたときにこの呼吸をすることで、気持ちをリセットできると言うことでした。普段は昼間に仕事をして、夜から練習、と言うことが多いのですが、昼間の仕事が忙しかったりすると、練習前から疲れていたり、集中できないことが多くありました。しかし、レゾナンス呼吸をすることで集中して練習に入ることができるようになったと思います。

そして迎えた第二戦で、初勝利をすることができたのです。今思えば色々と考え込まずに試合に望めたと思っています。次の3戦目は不運な展開で負けてしまったのですが、この時の反省を生かしてトレーニングに行なって、4戦目は勝つことができました。

試合を重ねるにつれて、落ち着いて試合に臨むことができるようになってきました。「緊張するのは悪いことではない。むしろパフォーマンスを発揮する上では必要不可欠」と指導を受けてきたので、試合前の緊張も逆に良いことだと自分自身で受け入れることができたからだと思います。また、普段の生活の中でも気持ちが安定してきたような気がします。嫌なことがあってもあまり感情的にならずになったなぁと実感しており、これもメンタルトレーニングの成果だと思ってます。

石井先生とのセッションはボクシングのトレーナーには相談できないような事も振り返りとして話が出来ることがいいなと思っています。毎回のセッションでは「振り返り」という形で、トレーニングとトレーニングの間をどうやって過してきたか、と言うことを話すことから始まるのですが、これがあるのでやってきたことを時間をおいてから、反省するという習慣ができました。悪いことや気になったいることもその時には反省するのですが、時間と共に忘れることが多いのですが、振り返ることによってまたその課題に取り組むことができいます。これはこれからも続けて行きたいと思っています。

これからの目標はまずは来年の新人王、そして日本チャンプです。

ボクシングの聖地「後楽園ホール」にて応援観戦。応援団に勝利のあいさつ!

<受講を考えてる人へ>
やはりその道のプロに物事を教わるのが結果を出すのには一番だと思います。情報があふれ、自分自身でもある程度の事はできるかもしれませんが、それには時間がかかる可能性があります。競技を取り組む上でトップを目指すならコーチやトレーナーの協力が必要です。競技のトレーニングはコーチに教わるとして、メンタルのトレーニングを自分でするというのは限界があると思います。まずは体験トレーニングを受けてみて専門的な知識を持ったコーチに指導を受けてみるとどう違うのかと言う事を実感してみてください。それから自分で全部やるのが良いか任せれるところは任せてその時一番に集中しなくてはならないことに、集中できる環境にするかを考えてみてもよいと思います。

米澤選手のブログ 『プロボクサー 米澤重隆の活動日記』

<2012年4月追記>
2011年11月、米澤選手は東日本新人王ミドル級決勝に進みました。壮絶な戦いの末、判定で敗れはしたものの、35歳の新人王誕生か?ということで、マスコミでも大きく取り上げられました。米澤選手は、現在、35歳です。37歳になると、プロライセンスは剥奪されます。新人王を逃したあと、引退も考えたようですが、日本チャンピオンになれば、年齢制限が延長されるので、好きなボクシングを続けるためにも、日本タイトルを目指して、再度、トレーニングに励んでいます。その精神力には、本当に脱帽します。そして、それ以上に、彼の誠実な人柄が素晴らしいです。それは彼の試合の応援でもわかります。

<2017年8月追記>
公式戦0勝1敗、しかも33歳のプロデビューで入塾した米澤選手ですが、引退するまでに多くの試合を重ね、最後は日本ミドル級ランカー、東洋太平洋ミドル級14位に名を連ねることができました。最後は、世界WBOミドル級10位の選手と対戦し、惜しくも判定で敗れましたが、勝てば世界ランカーでした。精一杯の競技人生を送れたことで、最後は満足されたと思います。
これが崖っぷちの戦い 世界ランカーか、引退か?