優れたゴルファーに求められる資質の1つは「再現性」です。

もちろん、正しい練習を繰り返し、確かな技術を持つことが、ショットの再現性に大きな影響を与えることに疑いはありません。

しかし、少し見方を変えて、脳波に目をやると、これまでの学術研究でわかっているのは、習得した「技術」を、正確に再現するために、脳には「理想の状態」「望ましい脳波」があるということです。

その1つの目安が、いわゆる「アルファ波」で、次のようなことがわかっています。

(1)パットの成功時には、失敗時に比べ、「側頭葉のアルファ波」が増加している

(2)パット直前のエキスパートの「側頭葉のアルファ波」は、アマチュアに比べ、大きい

(3)「側頭葉のアルファ波」を意図的に大きくする訓練によって、再現性を高められる

これらは既に、海外の研究で証明されていますが、これらの成果から推測できるのは、「ショットの前に側頭葉のアルファ波を増加するようにコントールできるようになれば、ショットの成功率が上がる」ということです。

これは、ゴルフに限らず、精密動作の再現性が求められる全ての競技・音楽などにも通じることです。

ところで、なぜ「側頭葉のアルファ波」が大きくなるのか?

ショットの直前に、「余計な考えが浮かんでしまい、ミスショットしてしまう」というのは、ゴルファーであれば誰もが経験しています。

このとき、脳では、主に記憶を司る側頭葉において、「その意味を記憶から照合する」というような神経活動が強く働き、その結果として、アルファ波が「減少」します。

反対に、何も考えずに、無心で、集中して、ボールを打つ直前には、側頭葉が休まり、アルファ波が「増加」するのです。

本来、体を動かす指令を下すのは、前頭葉の「運動野」と呼ばれるところです。ここがしっかり働くほど、正確に、早く、強く、体を動かすことができます。しかし、運動野をしっかり働かせる条件の一つが、脳のほかの部位が「しっかり休んでいること」なのです。そして、「しっかり休んでいる=アルファ波が多く出ている」と考えられています。

簡単に言ってしまえば、脳というのは、同時に使える部分が限られます。

正確な動作の再現性を出したい場合、側頭葉での記憶活動を静め、運動野を中心とした関連皮質に、活動を集中させなければならないのです。

プロ・熟練者は、この側頭葉のアルファ波の増大を、長い年月をかけて、自然に習得していると考えられます。しかし、その能力をさらに高めることで、さらなる「再現性の向上・安定性」を見込めると考えられるのです。

そして、これを可視化して、可能にするトレーニングが、ニューロフィードバックなのです。

側頭葉を休めるトレーニングは、プラス思考や、気合や精神論では決してできません。

 



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