今月、塾生の音楽家が、某ホールで、個人リサイタルを行いました。

その音楽家は、年に1-2回行う、この個人リサイタルで、お腹が痛くなったり、気持ち悪くなったりすることなく、自分の力を発揮することを目的として、昨年4月に石井塾に入塾しました。

前回のブログでも紹介したのですが、入塾後に初めて行ったリサイタルでは、導入部分は、メンタルリハーサルをしっかり行ったことからか、これまでよりもスムーズに演奏を開始することができたのですが、後半、ミスが出てしまったため、全体としては、前よりも良かったものの、満足できるところには、まだまだ遠いといったところが本音だったそうです。

まあ、これまで10数年、過緊張のなかでやってきたのですから、これは仕方のないところです。

今回、入塾後2回目のリサイタル後のセッションにおける一声は「まあ良くできました」でした。

かなり辛めの評価をしがちな人なので、この言葉以上に良かったのだろうということは、すぐにわかりました。

実際、まず演奏の出だしが、緊張はしたものの、それほど酷くはなかったそうです。石井塾に来る前は、お腹が痛くなったり、気持ちが悪くなったりで、もう逃げ出したいという気持ちで一杯になってしまったことからすると、大きな変化です。

後半は、精神的に余裕がでてきたことから、リサイタルの最中に、なんと「自分の限界に挑戦してみた」そうで、その結果、ミスは出たものの、観客をとても喜ばすことができた演奏ができたそうです。

これまでは、個人リサイタルの最中に、そんなことをしようと思いついたことすらなかったそうですが、これは演奏中、過緊張による無駄なエネルギーを使わなくなったからこそできたことです。

その音楽家は、基本的に、演奏会は真剣な場であって、楽しむものではない、というような考え方だったのですが、今回、初めて、演奏会で楽しむということが、なんとなくわかったとのことでした。

まあ、お腹が痛かったり、気持ち悪かったりしたら、楽しめるはずもないのです。

今回の体験で、今後、演奏会で、不必要な緊張をせずに、自分の力を発揮するにはどうしたらよいのか、自分のやるべきことが明確になり、あとは成功体験を積むだけという実感を得ることができたことから、今月で石井塾は卒業することになりました。

私としても、その音楽家のプロフェッショナルとしての活動を、より望ましい方向に、少しでも導くことができたかなという気がしています。

今後の成功を期待しています。

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