ヤンキースの田中将大投手が、肘の靭帯を痛め、6週間のリハビリに入っています。

この対応は、あくまでも応急措置であり、6週間後に復帰できるのか、また復帰できたとしても、そのあと再発なく投げられるのかは、微妙な状況で、肘の靭帯移植手術(通称トミー・ジョン手術)に踏み切る可能性も高いそうです。

トミー・ジョン手術は、元レッドソックスの松坂大輔投手、元オリオールズの和田投手、カブスの藤川投手などが受けており、活躍を期待されて大リーグに渡った日本人投手の多くが、渡米後、比較的短期間で靭帯を痛めています。

日本とアメリカのボールの違いや、投球間隔の短さ、高校時代に投げ込みすぎていた、スプリットボールを多用しすぎたなどの理由が挙げられていますが、私は別の要因が大きくかかわっていると考えています。

一言でいってしまえば、それはストレスです。

ストレスが高い状態だと、体の様々な部分に、通常以上の負荷(物理的圧力)がかかることが知られています。

つまり、日本で投げていた時よりも、よりストレスが高い状態で投げていたために、より肘への負担が高くなり、結果的に故障した、というのが私の仮説です。

この仮説は、次の2つの科学的事実から推論されています。

1)現在、腰痛の一番の原因がストレスであることがわかっていること。

2)生活環境が変わることだけで、生理的ストレスが生じること。

確かに、姿勢の悪さが、腰に負担をかけることは間違いないのですが、同じ人が、同じ姿勢をしていたとしても、その時のストレスレベルに応じて、腰にかかる物理的な圧力が異なることが、研究でわかっています。

ある実験では、単純な計算をさせるという心的負荷をかけただけで、腰にかかる圧力が2倍近くになったことがわかっています。単純な計算で、です。

一方、あまり知られていませんが、新しい環境に置かれるということは、それ自体が体にストレスを生み出します。動物にとって、いつものテリトリーから離れるということは、それだけで危険にさらされていることになるからです。

見えるもの、聞こえるもの、感じるものが違うだけで、私たちの体には、ストレスが生じるのです。

旅行に行くと、それだけで夜眠れなくなったり、便の状態が悪くなったりするのも、同じ理由です。旅行自体は楽しいとしても、生理的にはストレスがかかっているです。

海外留学体験者で、海外滞在中、微妙に体の調子がおかしくなったり、風邪をひきやすくなってしまう人も少なくありません。これはストレスで免疫や内分泌系が弱ってしまうからです。

そもそも、卓越した投手ほど、肘や肩への負担は、もともと半端ありません。そこに、ほんの少しの、これまで以上の圧力がかかったときに、故障してしまったとしても不思議はないのです。もともと限界まで使い込んでいるのですから。

その引き金を、ほんの少しの環境変化ストレスがもたらしたのだと思うのです。

ニュース報道などを見ていると、復帰に備え、投球フォームの改造などを検討しているようですが、私としては、生活や職場環境が生み出したストレスの軽減についても、真剣に取り組む必要があるのではないかと考えます。

本人にしてみたら、「ストレスはあるのが当たり前。やるべきことをやるだけです」というような答えが返ってきそうですが・・・。

一見、このことは他人事のように聞こえるかもしれませんが、多くのアスリートが、調子を崩したり、不安を抱えている時に、大きな怪我をしてしまうのも、同じ理屈です。

100%ストレスをコントロールすることはできませんが、毎日の習慣の中に、ストレス軽減につながることを取り入れることの重要性がここにあり、私が塾生に毎日呼吸法をしてもらうのも、このためです

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