平常心は見ることができる。私がそんなことを言ったら、あなたは驚くかもしれません。

しかし、本当に平常心は見ることができるのです。ただし、バイオフィードバック機器というものを使っての話です。バイオフィードバックとは、「バイオ=生体」の「フィードバック=情報を返す」という意味で、センサーなどを使うことで、様々な生理情報を、リアルタイムで計測し、モニタなどに映し出してくれる装置です。嘘発見器(ポリグラフ)は、バイオフィードバックの一番わかりやすい例です。嘘発見器では、嘘をついたときに動揺するという生体反応(=ストレス反応)を検出し、それをグラフ化するものです。

最近では、テレビのバラエティー番組などでも、ポリグラフをよく見かけるようになりました。

ストレス反応を検出できるということは、反対に考えると、冷静で落ち着いているとき(=ストレス反応が起きていない状態)も測定でき、観察することができるということになります。

しかし、冷静で落ち着いているときとは、一体どういう状態なのでしょうか?

心理学・神経学の研究から判明しているのは、ストレスがかかっている状態では、心拍数は速くなったり、遅くなったり、非常に不規則になり、心拍数の変化(心拍パターン)は下記のイラストのようになります。

反対に、冷静で落ち着いている状態では、心拍数は、速くなったり、遅くなったりを安定的に繰り返し、心拍パターンは非常に規則的な波を描きます。

心拍数が上昇するということは、自律神経系の交感神経が高まり、体が緊張することであり、心拍数が下降するということは、副交感神経が高まり、体が弛緩(リラックス)するということです。つまり、レゾナンスは、体が緊張させる交感神経の働きと、体をリラックスさせる副交感神経の働きが、交互に一定のリズムで繰り返している状態といえます。言ってみれば、アクセルとブレーキの動きがコントロールされ、一定のスピードを保っている、というような状態です。

レゾナンスとは「共鳴・同調」という意味ですが、レゾナンスに入ると、心拍数だけでなく、自律神経、循環器、脳神経など、私たちの生理機能の多くが、同じリズム(約0.1Hz=10秒)で同調することがわかっています。昔からよく使われる「心身一如(しんしんいちにょ)」とは、「精神と肉体が一体になること」「物事に向かって集中している様子」を意味しますが、レゾナンスは、まさに体と脳が一体のリズムで動いている状態といえるのです。

レゾナンス状態になるために、一番簡単な方法が、石井塾に入塾した人に必ず指導しているレゾナンス呼吸法であり、レゾナンス呼吸法がきちんとできているかどうかを確認するために、心拍数を「見える化」するバイオフィードバック訓練を行っています。